あの子は、うちの子に良い影響を与えないから近くの席にしないでほしい。お母さんが子どもを心配して、友達付き合いを制限しようとする話は、昔から聞きます。勉強ができない子が自分の子に聞いてばかりなので、席を離してほしい。もっと頭のいい子がいるからその子が教えてあげればいい。当の本人は、その友達とはケンカもするけれど、その日のうちに仲直りできるからいいと言います。小学校って、いろいろな子がいて面白いし、いろいろな友達と触れ合える貴重な場所だと思います。いろんな得意いろんな苦手を持った子どもたちが集まった場所だと思います。勉強は得意だけど、友達付き合いは苦手、運動は得意だけど人前で話すのは苦手、とってもおとなしいけど、さり気なく親切のできる子、本当にいろいろな子がいます。いろいろな人がいること、誰にでも得意と苦手があること、支え合って、助け合って行きていることを学ぶ場所なんじゃないかなと思います。そう思うと、大人の判断で、あの子はうちの子にふさわしくないと決めてしまうのは残念な気がします。
一方で、仲良くしているけれど、実は苦痛に思っているということもあります。いつも一緒にいるから少しくらい嫌な事があっても我慢してしまう。でも、小さな我慢が積み重なって疲れてしまう。そんなときは、丁寧に話を聞いて、本当にその子と一緒にいたいのか聞いてあげることが必要なのかと思います。そう思い込んでいるだけで、本当は少し距離をおいて安心して過ごしたいという気持ちを持っているかもしれません。優しくて思いやりのある子は相手の気持ちばかり考えて自分の気持ちが見えなくなっていることもあります。お互いに未熟な子どもなので、この先お互いに、もしくはどちらかが成長して、うまく付き合える日が来るかもしれません。大人がうまく間に入ってしばらく距離を取る方法もあることを伝えられるといいなと思います。
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