クラスにトイレ掃除の分担があります。割り当てているのは男子二人、女子二人。水を使うのであまり人数が多いと遊んでしまうので、最低限の人数を割り当てています。今の男子の当番は、学級委員経験もある優しい、いい子のA君と、わんぱくでいろいろと配慮の必要なB君。掃除が始まってしばらくしてから様子を見に行くと、すでにB君はトイレにいませんでした。A君に聞くと、一旦は掃除場所であるトイレに来たようですが、どこかへ行ってしまったとのこと。ほかの掃除場所の様子を見に行ってから、トイレに戻ってくるとB君がいました。床に水をまいて、ブラシを使ってA君と一緒に掃除をしていました。女子トイレを見て戻ると、すでにB君はおらず、A君が一人で掃除をしていました。私は、この学年の子供達とは今年が初めてで、彼らが低学年のときにどんな様子だったのかよく知りません。B君は多少有名だったので、知っていますが、A君のことは何も。
B君がいなくなってしまっていたトイレ。床が水浸しでした。A君によると、B君が水をこぼしてしまったようです。放っておくには、ちょっと、というレベルだったので、A君と一緒に雑巾で拭くことに。水浸しになった床を拭きながら、何も文句を言わず一緒に床を拭いているA君に、先に教室へ帰ってしまい放課に行ってしまったB君をずるいとは思わないかと聞いてみました。A君は、はっきり「思わない」と言いました。いつも優しくて穏やかなA君にちょっと意地悪かなと思いつつした質問でした。ためらいなく「思わない」といったA君に、感心しました。優しくて強い、子どもながら器の大きい子だなと思いました。B君はB君で、いいところもたくさんあります。わんぱくでいて、それでも友達に受け入れられているのは、優しいところや真っ直ぐなところがあるからでしょうか。大人には扱いにくく、ツッコミどころ満載の子ですが、小さい頃から一緒に毎日過ごしてきた彼らには、私以上に彼の良いところが見えていて、許してしまえることがたくさんあるのだろうなと思います。
コメント