友達

子ども

 魚が苦手な男の子A君。給食にサバが出て、食べられないと言ってきました。アレルギーはないものの、魚の匂いが苦手で、これまでに無理して食べて、吐いたこともあるようです。お家の方からは、食べるか食べないかは本人に任せると言われています。食べるのが無理ならば、残していいと伝えました。近くで、それを聞いていた、その子とよく遊んでいて、ライバルでもある友達のB君が、A君に対して「食べられないの?」とちょっと蔑むような感じで言いました。わたしは、A君は体調の悪いときは、無理して食べないように家の人から言われているんだということをB君に伝えました。しばらくして、魚の嫌いなA君の方を見てみると、まだ食器を片付けずに食べています。もうしばらくしてから、片付けに来たA君に魚を食べたのかと聞くと、食べたと言います。「B君に食べられないのかと言われて、悔しかったの?」と聞くと、そうだと答えました。友達っていいなと思いました。苦手なことを頑張らせてくれる力があるのだなと思いました。苦手な魚を食べきったA君は、なんだかちょっと誇らしげでした。友達の一言は、何より大きいです。

 漢字の苦手なcさん。漢字のテストで、合格点が取れず、再テストを受けました。2回めも3回目も合格しません。今日は4回目。直前に前回間違えた漢字を確認してテストに臨みました。結果はギリギリ90点で合格。頑張ったねと労い、本人もとても嬉しそうでした。友達のDさんに自慢できると嬉しそうでした。1学期は、漢字の宿題をやってこない日も多く、2学期になってようやくほぼ毎日漢字のの宿題をやってくることができるようになりました。それでも、これまでの積み重ねがなく、宿題のノートも間違いが多く、ほぼ毎回やり直しの漢字があるのが現状です。そんなCさんがテストを自分の席まで持ち帰ったあと、再びわたしの所まで来て、「もう一度テストをしたい」と言いました。1問2点で50問のテスト。90点合格で、90点でギリギリ合格したCさん。もっと頑張りたい、と思わせてくれたのは友達の存在なのかなと思います。

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