「困った子」は、「困っている子」。大人が扱いに困る子は、実は本人自身が困っている子だといいます。子供なので、大人のように言葉で伝えられないので、困った行動に出るというわけです。授業中に大きな声を出す、教室から出ていってしまう、友達とのトラブルが絶えない、忘れ物が多い、宿題をしてこない、授業中に寝てしまう、言うことを聞かない・・・。大人にとって困った行動は色々あります。でも実は、そういった困った行動をする子たちは、本人自身が困っています。大人のように言葉で表せないものが行動になって現れているのではないかと思います。
自分の気持ちを上手く伝えられず、ストレスが溜まっていたり、叱られることが多く、大人への不信感でいっぱいの子もいます。私自身も直接、クラスの子供から「どうせ大人は」と言われたことがあります。とても残念なことですが、弱者である子供に対して、「何でもいいから言うことを聞きなさい」のような、子ども自身が納得の行かない理不尽な事を言ってしまうことがあるように思います。特にお母さんやお父さんなど保護者に対しては、もしも見放されてしまったら生きていけないという本能といての感覚があるので、例えば虐待を感じさせるような場合でも子どもたちは親をかばって嘘を付くことすらあります。家庭について、現実のことではなく自分の理想を語ることも。やっぱり自分の両親のことが大好きなんだなと思います。
自分の気持がうまく伝わらず、残念に思ったことを子どもたちに聞いたときにきいた話です。お母さんが疲れているようで仮眠をしていたそうです。気を利かせてお母さんの代わりに洗濯物を畳んでおいたら、目を覚ましたお母さんに「何このたたみ方!」ときれられたと・・。うーん切ないな、と思いました。お母さんも仕事で疲れていらっしゃったのだと思うし、たたみ直す手間を考えられたのだと思います。きっと几帳面な方なのだろうなと思います。きっと、とてもそのまま片付けられないようなたたみ方だったのではないかと想像します。ただ、子供は純粋に疲れているお母さんの代わりに洗濯物を畳んで、「ありがとう」と言ってもらえる場面すら想像していたのかなと思います。大人である私達は、この子供の純粋な気持ちを受け取る余裕を持ちたいと思います。この子が困った子というわけではないです。困った子は、こういったっことの積み重ねがあるのかなと思います。「わかってもらえない」。
現象をそのまま見るのではなく、行動のその背景にある、子どもたちが言葉に出して言えないことに耳を傾けられるそんな大人でありたいなと思います。
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