御薬園同心 水上草介

時代小説

 梶よう子さんの本です。以前、女性作家さんの作品が集められた本を読んで、その中にこの「御薬園同心 水上草介」の話が載っていたので知りました。江戸時代の小石川御薬園に勤める水上草介が主人公です。花や樹木についての造詣が深く、その知識と優しい人柄で、身の回りに起こるちょっとした事件を解決していきます。植物に対して温かい目を持つ人は、穏やかで人にも優しいのだなと思います。自然は、自分の思い通りにならないので、じっと待つことができ、無理やり自分のやり方や考え方に相手を引きずり込もうとしないのだなと思いました。読んでいて心が穏やかになります。たくさんの植物が出てきます。漢方薬を作るために、植物を育てているので、身近な植物にどんな効用があるかもわかるのも面白いです。一冊目の「柿のへた」を読んでおもしろかったので、早速次の巻「桃のひこばえ」を図書館で借りてきました。2冊めも楽しみです。

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