細い細い月。午後6時半頃には、西の空に沈もうとしていた。夜には、真っ暗になるということか。今私には、向かいの家の二階の部屋に灯る電気が明るく見える。山の中なら、あたりは真っ暗で、空一面に星が見えるのだろうか。そういえば数年前に御嶽山にキャンプへ行ったときに、真っ暗な空にこぼれ落ちてきそうなほどのたくさんの星が瞬いていた。いつもは見えていないだけで空にはこんなにも星があるのだと、驚いた。見えているものだけが存在しているわけではないのだなと思った。今夜の私が今見ている空にも、今私の目に見えていないだけでたくさんの星がある。

 自分に見えていないだけで、でも本当はそこにあるのものは、きっと他にもたくさんあるのだろう。

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